2020年から小学校3~6年生の英語教育が本格化したこともあり、小学生のうちに英検3級の合格を目指す方も増えてきましたが、
「そもそも英検3級のレベルや試験内容は?」
「どんな勉強をすることが英検3級対策に効果的なの?」
などとさまざまな疑問が出てきますよね。
そこで今回この記事では、
- 英検3級の試験内容
- 小学生の英検3級合格率
- おすすめの勉強法&問題集
などを知識のない方にも分かりやすいように紹介・解説していきます。
ぜひこの記事を最後まで読んで英検3級について詳しくなり、お子さんが小学生のうちに3級合格まで導いてあげましょう!
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英検3級の試験内容(一次試験)
まずは英検3級の試験内容について詳しく見ていきましょう。
英検3級には試験が2つあり、筆記テストとリスニングテストがある「一次試験」に加え、5級や4級にはなかった英語面接の「二次試験」といった2種類に分かれているんです。
ここではまず一次試験の内容について解説していくので、内容を知らない方はぜひこの機会にしっかりと覚えてみてくださいね。
測定技能 | 形式・課題 | 形式・課題詳細 |
筆記 | 短文の語句 空所補充 |
文脈に合う適切な語句を補う。 |
会話文の文 空所補充 |
会話文の空所に適切な文や語句を補う。 | |
長文の内容 一致選択 |
パッセージの内容に関する質問に答える。 | |
ライティング | 英作文 | 質問に対する回答を英文で書く。 |
リスニング | 会話の応答文選択 | 会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う。 (放送回数1回、補助イラスト付き) |
会話の内容 一致選択 |
会話の内容に関する質問に答える。 (放送回数2回) |
|
文の内容 一致選択 |
短いパッセージの内容に関する質問に答える。 (放送回数2回) |
|
スピーキング |
音読 | 30語程度のパッセージを読む。 |
パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える。 | |
イラストについての質問 | イラスト中の人物の行動や物の状況を描写する。 | |
受験者自身のことなど | 日常生活の身近な事柄についての質問に答える。 (カードのトピックに直接関連しない内容も含む) |
表引用:英検公式HP
それではさっそく詳しく解説していきますよ。
筆記テスト(50分)
英検3級の筆記テストではリーディング問題に加え、5級や4級にはなかった「ライティング問題」が追加されています。
リーディング問題の具体的な内容としては、
- 短文の語句空所補充 15問(穴埋め問題)
- 会話文の文空所補充 5問(穴埋め問題)
- 長文の内容一致選択 10問(長文の内容に関する質問に答える)
といった複数の形式で、英文の理解力や単語力、文法力などのリーディング能力を測定されます。
英作文(ライティング)
ライティング問題の形式は「英作文」であり、英語での質問に対する解答を30語前後の英文で書きます。
2020年度第2回の過去問を見てみると、「Do you often use a bike in your free time?(あなたは暇なときにバイクを使うことがありますか?)」という質問に対して、「質問への答え」と「その理由2つ」を25~35語を目安に書く、という問題でしたよ。
これまで5級や4級を受けてきた方からすると、ライティング問題は一気に難易度があがるように感じると思うので、十分に対策をするように意識しましょう。
リスニングテスト(25分)
英検3級のリスニングテストでは、4級の内容と同じように、
- 会話の応答文選択 10問(会話の最後の部分に適切な語句を選ぶ)
- 会話の内容一致選択 10問(会話の内容についての質問に答える)
- 文の内容一致選択 10問(短い分の内容に一致しているものを答える)
といった問題が出題されます。
しかし5級や4級と違う点として、「会話の応答文選択」の出題時に流れる音声が3級では1回のみになっているので、より集中して問題を聞く力が要求されますよ。
また出題される問題のシチュエーションや題材も、「歴史」や「人物紹介」といったジャンルが追加されており、内容を理解することも難しくなっているといえるでしょう。
英検3級から面接開始(二次試験)
画像引用:進研ゼミ
前章では一次試験について詳しく解説しましたが、ここからは二次試験について見ていきましょう。
英検3級では二次試験として面接が開始し、これが初めての面接になる方も多いと思うので、以下で紹介する面接の内容を確認して、面接対策に役立ててみてください。
それではさっそく詳しくチェックしていきましょう。
スピーキングテストが英語面接になる
先ほどもお伝えしたように英検3級では、5級や4級のスピーキングテストの代わりである二次試験として英語面接が実施され、面接委員との対面面接をする必要があるんです。
また、3級の面接は受験者1人と面接委員1人の個人面接であり、
- 質問への応答内容
- 発音や語彙力、文法
- コミュニケーションを図ろうという意欲や態度
などが評価の対象になりますよ。
試験内容は音読+質問対応
英語面接の試験内容については、大きく「音読」と「質問対応」に分けられ、全6問から構成されています。
具体的には、
- 音読 1問(30語程度の文章を読む)
- パッセージについての質問 1問(音読した文章についての質問に答える)
- イラストについての質問 2問(イラスト内の状況や人物の行動について答える)
- 受験者自身のことなど 2問(自分の日常生活についての質問に答える)
といった内容であり、英語を素早く理解して文を組み立てる能力が必要とされますよ。
また「受験者自身のことなど」では、過去に出題された問題例として、
- 携帯電話
- 読書週間
- 冬のスポーツ
など幅広いジャンルから出題されているので、日常生活にかかわることを英語で説明できるようになっていると対応しやすいでしょう。
英検バーチャル二次試験を確認しよう
英検3級を受験するにあたって、「面接なんてしたことないし、できるか不安…。」などと初めての経験に不安を抱く方も多いです。
そんな方は、英検公式が公開している「英検バーチャル二次試験」をチェックすることがおすすめですよ。
英検バーチャル二次試験とは、
- 受験するときの準備(携帯の電源や面接カードなどについて)
- 入室から着席、挨拶などの仕方
- 問題、質問の流れ
などのように、英語面接を受ける際の行動を画面上でシミュレーションできるサービスのこと。
実際に面接を受ける前に、英検バーチャル二次試験家を使って何回か面接の流れを確認しておくことで、本番は落ち着いて面接に取り組むことができるでしょう。
英検3級は小学生には難しい?難易度と合格率
英検3級というと、小学生には難しいようなイメージを持っている方も少なくないと思います。
そんな方からすると、「英検3級の具体的な難易度はどれくらいなの?」や「小学生でも合格できるの?」などの疑問が出てくるでしょう。
そこでこの章では、英検3級の難易度と小学生の合格率についてご紹介していくので、まだ受験するか検討中の方などはぜひ参考にしてみてください。
難易度は「中学卒業クラス」
級 | 難易度 | 出題目安 |
英検3級 | 中学卒業程度 | 二次試験でスピーキングテスト。英語で考えを伝えましょう。筆記試験の題材は、海外の文化など少し視野が広がります。中学卒業段階の英語力の達成目標:3級(文部科学省) |
データ引用:英検公式HP
英検の公式サイトで公開されている情報によると、3級の難易度は「中学卒業程度」とされており、基礎的な英語力をより確かなものにするためにチャレンジするべき級であるといえます。
レベルが中学卒業程度ということなので、小学生で受験する場合は学校の授業内容のみだけでなく、個別に英検対策の勉強をすることは必須ですよ。
小学生の合格率は「56.2%」
小学生 | 志願者 | 合格者数 | 合格率 |
英検5級 | 23,631 | 19,666 | 83.2% |
英検4級 | 13,042 | 7,888 | 60.5% |
英検3級 | 5,205 | 2,924 | 56.2% |
データ引用:英検公式HP
公開されている最新のデータである、2015年の英検3級の合格者数(2,924人)と志願者数(5,205人)から合格率を計算すると、小学生の合格率は「56.2%」という結果になりました。
英検3級は小学生でも半数以上が合格をしているため、しっかりと対策をすれば合格を実現できるレベルだといえるでしょう。
また、参考までに小学生の5級や4級の合格率を見てみると、
・5級…83.2%
・4級…60.5%
という結果になったので、順当に試験は難しくなっていることが分かりますね。
英検3級の小学生向け勉強法
前章では英検3級の難易度や小学生の合格率を見てきましたが、「じゃあ具体的にどんな対策をすれば合格できるの?」と気になりますよね。
そこでここでは、小学生向けの英検3級対策に効果的な勉強法を「筆記テスト対策・リスニングテスト対策・英語面接対策」の3種類に分けてご紹介していくので、どうやって勉強をすればいいのか悩んでいる方はぜひ実践してみてください。
① 筆記テスト対策
英検3級では、選択問題を解くために必要なリーディングスキルほかにも、英作文でライティングスキルが必要になってくるので、単語や熟語をただ覚えるだけでなく自分で使いこなせるようになることが大事です。
そのため、今まで以上にインプットとアウトプットのバランスを考えながら勉強することを意識しましょう。
具体的な勉強の流れとしては、
- 英単語・英熟語を覚える
- 覚えた英語を使ってオリジナルの文章をつくる
- 対策問題集を解く
- 過去問を解く
といった流れで勉強をすると、リーディング力もライティング力もバランスよく鍛えられるでしょう。
② リスニング対策
英検3級のリスニングテストでは、問題文が一度しか読まれない問題が10問あるため、カタカナ英語ではなく正しい英語の発音に慣れておき、聞き逃さないようにすることが大事です。
そのため、問題集に付属しているCDやYouTubeなどの動画サイトで英語を日常的に流し、英語をより身近な存在にすることが効果的といえるでしょう。
具体的な勉強の流れとしては、
- 正しい発音の英語をたくさん聞く
- 対策問題集を解く
- 過去問を解く
といった流れで勉強するのがおすすめですよ。
③ スピーキング対策
記事内でご紹介してきたように英検3級のスピーキングは英語面接であるため、5級や4級の対策のように英語をたくさん聞いたり読んだりして正しい発音を身につけるだけでなく、自分の頭で英文を考えてスムーズに話すことが最重要となってきます。
そのため、覚えた単語や表現をすぐに使ってみることが効果的ですよ。
具体的な勉強の流れとしては、
- 英語をたくさん聞いたり読んだりする
- 覚えた英語を組み合わせて文章をしゃべってみる
- 自分の感情や質問への答えを英語で話す
といったように英語を日常的に使う習慣をつけることで、英語面接の対策になるでしょう。
英検3級のおすすめ問題集
前章でご紹介した英検対策の勉強法の中で、”対策問題集を解く”とお伝えしましたが、「英検対策の問題集は数が多すぎて何を使えばいいのかわからない…。」とお困りの方もいると思います。
そこでこの章では、英検3級の対策におすすめの問題集を3つご紹介していくので、問題集選びに困っている方はぜひ参考にしてみてくださいね。
【CD付】小学生のためのよくわかる英検3級合格ドリル
・2017年に導入された英作文にも完全対応
・紙面はオールカラーで、小学生でも勉強しやすい
・面接時に役立つ情報や問題が収録された冊子が付いてくる
こちらのドリルは、英検3級にチャレンジする小学生を手厚くサポートするために作られたドリルです
また、ドリルの中で定期的に実力チェックができる章が組み込まれているので、英検を受けるのがはじめての方でも一歩ずつ理解を深めながら勉強することができますよ。
【CD2枚付・音声アプリ対応】7日間完成 英検3級 予想問題ドリル
・7日間で英検3級対策が完結できる
・2016年度以降の過去問を分析し、より本番に近い予想問題を解くことができる
・試験本番に慣れるために、1日1つのテストが用意されている
こちらのドリルは試験直前の総仕上げとして活用することで英検対策を最後の最後までサポートしてくれます。
またこちらのドリルには、Web特典としてライティング力を鍛えられる「英作文トレーニング」があるので、購入した際は書籍に記載されてあるパスワードを使って英作文対策もできますよ。
【音声アプリ対応】英検3級 でる順パス単
・英検過去問を分析し、単語を「試験に出る順番」で学習することができる
・英検3級によく出る単語と熟語が、合わせて1,300語収録されている
・それぞれの見出しごとにチェックテストが用意されており、より確実に英単語を覚えられる
こちらの単語帳は、英検に役立つ単語・熟語力をまとめて身につけることができます。
また「英語の友」という無料アプリを使うことで、英単語の発音や用例を簡単に聞くことができるので、購入した際にはぜひ活用してみてください。
英検3級の合格に向けた過去問の使い方
英検の対策には過去問を使うことが効果的であることは記事上部でお伝えしましたが、実は過去問の使い方には知っておきたいポイントがあるんです。
そこでこの章では、英検合格に向けた過去問の使い方をご紹介していくので、まだ過去問を使ったことがない方はこれを参考に使い始めてみてください。
過去問は無料ダウンロードできる
そもそも英検の過去問をどこで見ることができるかご存じですか?
実は英検の過去問は、英検公式サイトからダウンロードすることができ、過去三回分の過去問がすべて公開されていますよ。
もちろん冊子などのテキストだけでなくリスニングの音源も公開されているので、家で簡単に演習をすることができるんです。
また解答も公開されているので、当たり前ですが過去問を使うときはしっかり答え合わせまですることを意識しましょう。
過去問は時間を測って解きましょう
実際の過去問の使い方についてですが、過去問を解く時は実際の試験時間を測りながら取り組むことが大事です。
というのも、時間を決めずに解き終わるまでやっているだけでは試験本番で時間が足りなくなる恐れがあるため。
そのため英検5級の場合は、
- 筆記テスト→35分
- リスニングテスト→30分
の時間を測りながら解いてみてください。
また過去問を解く際は、時間内に終わらなかったとしても最後まで解くことが大事で、自分がどの程度の時間をオーバーしているかチェックすることでペース配分の練習に役立てましょう。
英検3級対策に通信教育もおすすめ!
この記事では、”問題集や過去問を使うことが英検対策におすすめ”とお伝えしてきましたが、実は「通信教育」も英検対策に効果的なんです。
というのも、通信教育では個人に合わせた適切な勉強をすることができ、苦手克服や伸ばしたい箇所の集中勉強など、目標や狙いに合わせた英語学習ができるため。
そのため英検3級合格を目標としている場合は、通信教育を使うことで3級合格を達成することに特化した学習に取り組める環境が手に入りますよ。
自宅で英検対策するなら「スマイルゼミ」がおすすめ!
しかし通信教育が良いと分かっても、「種類が多すぎて選べない…。」や「英語に特化した通信教育ってないの?」などと疑問が出てくることもあると思います。
そんな方におすすめなのが、「スマイルゼミ 英語プレミアム」です。
スマイルゼミ英語プレミアムとは、身につけたいレベルに合わせて3つのコースから選ぶことができる英語特化の通信教育です。
コース名 | 詳細 |
HOP | ネイティブの発音に触れる機会を増やすことを目的としており、英語で聞く絵本や歌、ゲームなどの楽しく英語学習ができる教材。1~2年生におすすめ |
STEP | 聞く・話す・読む・書くの4つの教科を目的としており、とくに発音では「フォニックス学習」を取り入れ、知らない単語でも読める力を養うことができる。3~6年生におすすめ |
英検対策 | 目標級を合格するために必要な力と現在の英語力の差を埋めるため、一人ひとりに専用の対策講座が用意され、効率よくステップアップできる。全学年対応 |
英検対策の5級~3級コースでは、問題文と解答分にすべて振り仮名が振ってあるため、小学校低学年からチャレンジしたい方でも使いやすい教材になっており、親が見てあげなくても一人で学習できるのはうれしいポイントといえるでしょう。
英語教育におすすめの小学生通信教育は他にもあるため、気になる方はこちら(英語教育に強い小学生向け通信教育5選)も合わせてご覧ください。
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まとめ
今回は英検3級について紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
最後にもう一度、英検3級の試験内容と対策におすすめの問題集をまとめるので、一緒に振り返っていきましょう。
◇英検3級の試験内容
- 筆記テスト…選択問題で英語を読む力を、英作文で英語を書く力を試される(試験時間50分)
- リスニングテスト…英語を聞く力を試され、問題文が1度しか読まれない問題もあるので集中力も必要(試験時間25分)
- 英語面接…面接委員と1対1で面接をし、発音や語彙力、コミュニケーションを図ろうとする意欲などをチェックされる
◇英検3級対策におすすめの問題集
- 【CD付】小学生のためのよくわかる英検3級合格ドリル
- 【CD2枚付・音声アプリ対応】7日間完成 英検3級 予想問題ドリル
- 【音声アプリ対応】英検3級 でる順パス単
先生