小学生の英語の授業が本格化してきていることから、子どもに英検を受けさせようと考える方が多くなってきましたが、いざ受けさせようと思っても、
「英検5級の難易度ってどのくらい?」
「どんな対策をすればいいの?」
などと疑問が多く出てきますよね。
そこで今回この記事では、
- 英検5級の試験内容
- 英検5級の難易度
- おすすめの勉強法や問題集
などを分かりやすく紹介・解説していきますよ。
5級を考えている方の中には英検自体を初めて受けさせる方も多いと思うので、ぜひこの記事を最後まで読んで、今後の対策に役立てていきましょう!
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英検5級の試験内容
まずは英検5級の試験内容について詳しく解説していきます。
そもそも5級は英検の中で一番難易度が低い検定であり、英語を習い始めた方の最初の目標としてチャレンジする場合が多いんです。
そんな英検5級の試験は、一次試験(級の合否にかかわる)の「筆記テスト・リスニングテスト」と、独立したテストである「スピーキングテスト」の3種類から構成されており、それぞれに異なるスキルが必要になってきます。
測定技能 | 形式・課題 | 形式・課題詳細 |
筆記テスト | 短文の語句 空所補充 |
文脈に合う適切な語句を補う。 |
会話文の 文空所補充 |
会話文の空所に適切な文や語句を補う。 | |
日本文付き短文の語句整序 | 日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べ替える。 | |
リスニング | 会話の 応答文選択 |
会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う。 (放送回数2回、補助イラスト付き) |
会話の内容 一致選択 |
会話の内容に関する質問に答える。 (放送回数2回) |
|
イラストの 内容一致選択 |
短文を聞いて、イラストの動作や状況を表すものを選ぶ。 (放送回数2回) |
|
スピーキング | 音読 | 20語程度のパッセージを読む |
パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える | |
受験者自身のことなど | 日常生活の身近な事柄についての質問に答える(カードのトピックに直接関連しない内容も含む) |
表引用:英検公式HP
以下でこれら3つを詳しく解説していくので、続けてチェックしていきましょう。
筆記テスト(25分)
英検5級の筆記テストでは全部で3つの形式から問題が出題され、
- 短文の語句空所補充 15問(穴埋め問題)
- 会話文の文空所補充 5問(穴埋め問題)
- 日本文付き短文の語句整序 5問(並べ替え問題)
といった20問を解答していきます。
すべての問題が4つの選択肢から選ぶタイプの解答方式なので、問題を完全に理解していなくても解答しやすいといえるでしょう。
また問題のシチュエーションや題材については、家庭や学校、スポーツや買い物など、日常生活に近い場面が多く採用されているので、問題を解く時のイメージがしやすいですよ。
リスニングテスト(20分)
英検5級のリスニングテストでは、筆記テストと同様に全部で3つの形式から問題が出題され、
- 会話の応答文選択 10問(会話の最後の部分に適切な語句を選ぶ)
- 会話の内容一致選択 5問(会話の内容についての質問に答える)
- イラストの内容一致選択 10問(流れてくる短文とイラストで一致しているものを答える)
といった25問を解答していきます。
どれも選択問題で、音声はそれぞれ2回ずつ流れてくるため、冷静に音声を聞き続ける集中力が重要といえるでしょう。
また問題のシチュエーションは題材は筆記テストと同じように、日常生活に近いものから出題されますよ。
スピーキングテスト(約3分)
スピーキングテストは、グローバル化が進む現代において「使える英語力」を伸ばすために新設されたテストで、将来的に役に立つ英語力の向上が期待できます。
そんな英検5級のスピーキングテストでは全部で3つの形式から問題が出題され、
- 音読 1問(20語程度の文章を読む)
- パッセージについての質問 2問(音読した文章についての質問に答える)
- 受験者自身のことなど 1問(日常生活の身近なことについて答える)
といった4問を、音声録音を使って答えていきます。
スピーキングテストの受験方法
具体的な受験の仕方については、
- マイク内蔵PCやスマホを用意する
- 画面に表示されるイラストや面接委員の指示に従って動作確認をする
- 実際にテストを受ける
といった流れになるので、機器の設定や動作確認までは保護者の方も一緒にやってあげると安心ですよ。
また「<英検公式>英検4級・5級スピーキングテスト」という専用のアプリを使えば、アプリ上でスピーキングテストを完結することもできるので、ぜひ活用してみてください。
なお先ほどもお伝えしたように、スピーキングテストは筆記・リスニングの一次試験とは違い、独立したテストであり、級としての合格は一次試験の結果のみで判断されますよ。
そのため、スピーキングテストの合否についても独立して「5級のスピーキングテスト合格」となります。
英検5級の難易度と小学生の合格率
前章では英検5級の試験内容について詳しく見てきましたが、「そもそも英検5級難易度ってどれくらい?」や「小学生でも合格できる?」などと気になることも多いですよね。
そこでこの章では、英検5級のレベルと小学生の合格率をご紹介していくので、ぜひ確認してみてください。
英検5級の難易度は「中学初級クラス」
級 | 難易度 | 出題目安 |
英検5級 | 中学初級程度 | 英語を習い始めた方の最初の目標。家族のこと、趣味やスポーツなど身近な話題が出題されます。英語の基礎固めに最適です。スピーキングテストも受験可能です。 |
データ引用:英検公式HP
英検の公式ホームページによると、英検5級のレベルは「中学初級程度」とされており、基礎英語力の定着を目的としている方におすすめの級だといえます。
そのため、英語の授業が本格化していない1~2年生にとっては難しく感じる子も多いと思いますが、英語に対するチャレンジや試験そのものへの慣れという意味で受験させるのもおすすめですよ。
英検5級の小学生合格率は「83.2%」
小学生 | 志願者 | 合格者数 | 合格率 |
英検5級 | 23,631 | 19,666 | 83.2% |
英検4級 | 13,042 | 7,888 | 60.5% |
英検3級 | 5,205 | 2,924 | 56.2% |
データ引用:英検公式HP
2015年のデータにはなりますが、英検5級の合格者数と志願者数から合格率を計算してみると、小学生の合格率は「83.2%」という結果になりました。
受験者の8割以上が合格していることから、やはり最初のチャレンジとしておすすめであるといえるでしょう。
また参考までに、ほかの級の小学生の合格率を計算してみると、
・4級…60.5%
・3級…56.2%
という結果になりましたよ。
英検5級の小学生向け勉強法
英検5級の内容やレベルが分かったところで、この章では英検5級の小学生向け勉強法についてご紹介していきます。
筆記テスト、リスニングテスト、スピーキングテストのそれぞれの対策を詳しくご紹介していくので、勉強法がわからない方はぜひ参考にしてみてください。
① 筆記テスト対策
まず1つ目は「筆記テスト対策」について。
筆記テストでは穴埋め問題や並べ替え問題など、問題文の内容を理解していなければ解くことが難しくなってくるので、リーディングスキルを高めることに重点を置きましょう。
具体的なポイントとしては、
- 穴埋め問題は前置詞の用法を覚えること
- 並べ替え問題は文法の種類を覚えること
などを意識して勉強するのがおすすめですよ。
また勉強の流れとしては、「英単語を覚える」→「対策問題集を解く」→「過去問を解く」といった流れで勉強をすると、筆記テスト対策として効果的だといえます。
② リスニング対策
次に2つ目は、「リスニング対策」について。
リスニングはとにかく英語の発音に慣れることが重要なので、CDや動画の音声を聞くことはもちろん、自分で実際に英語を発音してみると手っ取り早く英語の発音に慣れることができますよ。
また実際の試験で流れる英語はかなりゆっくりであり、しっかり聞く集中力があればそれほ難しくはないので、落ち着いて試験を受けるように意識しましょう。
なお実際の勉強の流れとしては、「英語をたくさん聞く(話す)」→「対策問題集を解く」→「過去問を解く」といった流れがおすすめです。
③ スピーキング対策
最後に3つ目は、「スピーキング対策」について。
英検5級のスピーキングテストでは、文章の音読やその文章に対する質問に答えることがメインなので、英語をたくさん聞いたり音読したりすることのほかにも、自分の中で英語の会話をしてみるのも効果的ですよ。
また正しい発音を身につけるためには、同じ文章を完璧な発音ができるまで繰り返すと他の文章にも応用できてスムーズに勉強が進むでしょう。
なおスピーキングに関しては、YouTubeなどの動画サイトでも多くの子ども向け英語学習動画が公開されているので、そういったサービスも活用しながらどんどん英語に慣れていけると理想です。
英検5級のおすすめ問題集
前章でご紹介した英検5級の対策方法の中に、”対策問題集を解く”とお伝えしましたが、子どもに英語(英検)の勉強をさせたことがない方からすると「どんな問題集を使えばいいの?」や「種類が多すぎて違いがわからない…。」などの疑問が出てきますよね。
そこでここでは英検5級の勉強におすすめの問題集を3つご紹介していくので、問題集選びに困っている方はぜひ検討してみてください。
それでは順番に詳しく見ていきましょう。
【CD付き】小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル
- オールカラー&イラスト多数で楽しく勉強することができる
- 漢字にはすべて振り仮名がついており、解説も丁寧でわかりやすい
- 文字が大きくて読みやすく、難しそうに感じない
こちらの問題集は小学生が英検を受ける場合を想定して作られているドリルで、小学生でも積極的に勉強に取り組みやすい工夫がされています
また巻末には、一次試験(筆記テストとリスニングテスト)の予想問題も収録されていてドリルでの勉強の成果を確認することができるため、より試験の対策がしやすくなっているのもうれしいポイントです。
【CD2枚付・音声アプリ対応】7日間完成 英検5級 予想問題ドリル
- 2016年度以降の過去問題を分析し、本番により近い予想問題を収録
- マークシートが付属してあり、試験本番の形式に慣れることができる
- 頻出単語などの重要事項がまとめてあり、試験直前にも使いやすい
こちらの問題集は商品名にもあるように、7日間で合格に向けた総仕上げができるドリルで、短期間で徹底的に英検5級対策ができる内容になっています。
またリスニング対策としては、CDのほかに専用のリスニングアプリを使うことでスマホでの再生が可能なので、手軽に学習できるのも評価ポイント。
それに加え、価格も税込み990円とかなりお手頃価格なので、試しに何かドリルを使ってみたいときにもおすすめですよ。
【音声アプリ対応】英検5級 でる順パス単
- 順番が分かることで試験に特化した単語力が身につく
- ミニテスト付きで、確認しづらい単語力をチェックできる
- 無料のアプリをあわせて使うことでより効果の高い学習ができる
こちらは英検過去問の分析により、実際の試験でよく出る単語を「出る順番」で掲載している単熟語帳です。
また英検に出るものだけでなく、中学1~2年生で習う単語も勉強できるので今後の英語にも役立つアイテムといえますよ。
さらにこちらは、熟語や定型表現(返答や挨拶など決まった語句)も収録されているため、勉強面だけでなく実用的な英語にもつながる力をつけやすいこともうれしいポイントです。
英検5級の合格に向けた過去問の使い方
英検の対策には過去問を使うことが効果的であることは記事上部でお伝えしましたが、実は過去問の使い方には知っておきたいポイントがあるんです。
そこでこの章では、英検合格に向けた過去問の使い方をご紹介していくので、まだ過去問を使ったことがない方はこれを参考に使い始めてみてください。
過去問は無料ダウンロードできる
そもそも英検の過去問をどこで見ることができるかご存じですか?
実は英検の過去問は、英検公式サイトからダウンロードすることができ、過去三回分の過去問がすべて公開されていますよ。
もちろん冊子などのテキストだけでなくリスニングの音源も公開されているので、家で簡単に演習をすることができるんです。
また解答も公開されているので、当たり前ですが過去問を使うときはしっかり答え合わせまですることを意識しましょう。
過去問は時間を測って解きましょう
実際の過去問の使い方についてですが、過去問を解く時は実際の試験時間を測りながら取り組むことが大事です。
というのも、時間を決めずに解き終わるまでやっているだけでは試験本番で時間が足りなくなる恐れがあるため。
そのため英検5級の場合は、
- 筆記テスト→25分
- リスニングテスト→20分
の時間を測りながら解いてみてください。
また過去問を解く際は、時間内に終わらなかったとしても最後まで解くことが大事で、自分がどの程度の時間をオーバーしているかチェックすることでペース配分の練習に役立てましょう。
英検5級対策に通信教育もおすすめ!
この記事では、”問題集や過去問を使うことが英検対策におすすめ”とお伝えしてきましたが、実は「通信教育」も英検対策に効果的なんです。
というのも、通信教育では個人に合わせた適切な勉強をすることができ、苦手克服や伸ばしたい箇所の集中勉強など、目標や狙いに合わせた英語学習ができるため。
そのため英検5級合格を目標としている場合は、通信教育を使うことで5級合格を達成することに特化した学習に取り組める環境が手に入りますよ。
自宅で英検対策するなら「スマイルゼミ」がおすすめ!
しかし通信教育が良いと分かっても、「種類が多すぎて選べない…。」や「英語に特化した通信教育ってないの?」などと疑問が出てくることもあると思います。
そんな方におすすめなのが、「スマイルゼミ 英語プレミアム」です。
スマイルゼミ英語プレミアムとは、身につけたいレベルに合わせて3つのコースから選ぶことができる英語特化の通信教育です。
コース名 | 詳細 |
HOP | ネイティブの発音に触れる機会を増やすことを目的としており、英語で聞く絵本や歌、ゲームなどの楽しく英語学習ができる教材。1~2年生におすすめ |
STEP | 聞く・話す・読む・書くの4つの教科を目的としており、とくに発音では「フォニックス学習」を取り入れ、知らない単語でも読める力を養うことができる。3~6年生におすすめ |
英検対策 | 目標級を合格するために必要な力と現在の英語力の差を埋めるため、一人ひとりに専用の対策講座が用意され、効率よくステップアップできる。全学年対応 |
英検対策の5級~3級コースでは、問題文と解答分にすべて振り仮名が振ってあるため、小学校低学年からチャレンジしたい方でも使いやすい教材になっており、親が見てあげなくても一人で学習できるのはうれしいポイントといえるでしょう。
英語教育におすすめの小学生通信教育は他にもあるため、気になる方はこちら(英語教育に強い小学生向け通信教育5選)も合わせてご覧ください。
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まとめ
今回この記事では英検5級について紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
最後にもう一度、英検5級の試験内容と対策におすすめの問題集をまとめるので、一緒に振り返ってみましょう。
◇英検5級の試験内容
- 筆記テスト…穴埋め問題や並べ替え問題で構成されており、単語や文法の理解力が必要
- リスニングテスト…流れてくる会話の内容を理解できるだけの英語力や集中力が必要
- スピーキングテスト…英語での音読や質問への応答のテストで、正しい発音や単語力が必要
◇英検5級対策におすすめの問題集
- 【CD付き】小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル
- 【CD2枚付・音声アプリ対応】7日間完成 英検5級 予想問題ドリル
- 【音声アプリ対応】英検5級 でる順パス単
先生