2020年から本格化した小学生の英語教育ですが、それに伴って英検を受けさせようと考える方も以前に比べて増えてきました。
しかし英検の受験が初めてであったり、あまり英検について詳しくない方からすると、
「英検4級のレベルってどのくらい?」
「効果的な対策や勉強法を知りたい!」
などと疑問が多く出てきますよね。
そこで今回この記事では、
- 英検4級の試験内容や難易度
- 小学生向けの勉強法
- おすすめの問題集
などを一つずつ丁寧に紹介・解説していきますよ。
ぜひこの記事の内容を最後までチェックして、英検4級の対策や今後の英語学習の計画に役立てていきましょう!
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英検4級の試験内容
まずは英検4級の試験内容について詳しく解説していきます。
英検4級とは、5級から1級まである英検のうち、下から数えて2番目の難易度の検定であり、基礎英語力を確実なものにしたい方がチャレンジする級だといえます。
そんな英検4級は、合否に直接かかわる一次試験の「筆記テスト」や「リスニングテスト」に加え、合否には関係しない独立したテストである「スピーキングテスト」の全3種類のテストから成り立っているんです。
測定技能 | 形式・課題 | 形式・課題詳細 |
筆記 | 短文の語句 空所補充 |
文脈に合う適切な語句を補う。 |
会話文の 文空所補充 |
会話文の空所に適切な文や語句を補う。 | |
日本文付き短文の語句整序 | 日本文を読み、その意味に合うように与えられた語句を並べ替える。 | |
長文の内容 一致選択 |
パッセージの内容に関する質問に答える。 | |
リスニング | 会話の 応答文選択 |
会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを補う。 (放送回数2回、補助イラスト付き) |
会話の内容 一致選択 |
会話の内容に関する質問に答える。 (放送回数2回) |
|
文の内容 一致選択 |
短いパッセージの内容に関する質問に答える。 (放送回数2回) |
|
スピーキング |
音読 | 25語程度のパッセージを読む |
パッセージについての質問 | 音読したパッセージの内容についての質問に答える | |
イラストについての質問 | イラスト中の人物の行動や物の状況を描写する | |
受験者自身のことなど | 日常生活の身近な事柄についての質問に答える(カードのトピックに直接関連しない内容も含む) |
表引用:英検公式HP
それぞれ特徴の違うテストなので、以下で3つを詳しく解説していきますよ。
筆記テスト(35分)
英検4級の筆記テストでは、英語を読む力である「リーディング能力」を測定することが目的とされており、
- 短文の語句空所補充 15問(穴埋め問題)
- 会話文の文空所補充 5問(穴埋め問題)
- 日本文付き短文の語句整序 5問(並べ替え問題)
- 長文の内容一致選択 10問(長文の内容に関する質問に答える)
といった4つの形式、全30問から構成されていますよ。
筆記テストではすべての問題が4つの選択肢から選ぶ解答形式であり、マークシートを使用するため、マークシートに慣れていない小学生は事前に練習しておいた方が安心といえるでしょう。
また問題のシチュエーションや題材は、学校や電話、食事や近況報告などさまざまなジャンルから出題されるので、日常的に幅広い体験をしているとイメージがしやすくなりますよ。
リスニングテスト(30分)
英検4級のリスニングテストでは、英語を聞く力である「リスニング能力」を測定することが目的であり、
- 会話の応答文選択 10問(会話の最後の部分に適切な語句を選ぶ)
- 会話の内容一致選択 10問(会話の内容についての質問に答える)
- 文の内容一致選択 10問(短い分の内容に一致しているものを答える)
といった3つの形式、全30問から構成されています。
リスニングテストの全30問のうち10問は選択肢も読み上げられる形式のため、長時間集中する力も試されるでしょう。
また問題のシチュエーションなどは、筆記テストと同様のジャンルから出題されますよ。
スピーキングテスト(約4分)
先ほどもお伝えしたように、スピーキングテストは直接的に級の合否には関係しませんが、グローバル化が進む現代において使える英語力を伸ばしたり、将来的に役に立つ英語力の向上が期待できます。
そんなスピーキングテストは、英語を話す力である「スピーキング能力」を測定することが目的であり、
- 音読 1問(25語程度の文章を読む)
- パッセージについての質問 2問(音読した文章についての質問に答える)
- イラストについての質問 1問(イラスト内の状況や人物の行動について答える)
- 受験者自身のことなど 1問(自分の日常生活についての質問に答える)
といった4つの形式、全5問から構成されており、スマホやPCを使用した音声録音で受験することができます。
スピーキングテストの受験方法
スピーキングテストの具体的な受験の仕方については、
- マイク内蔵PCやスマホなど、音声録音ができる機械を用意する
- 専用の受験サイトにアクセスし、画面に表示されるイラストや面接委員の指示に従って動作確認をする
- 実際にテストを受ける
といった流れになるので、機器の設定や動作確認までは保護者の方も一緒にやってあげると安心してテストを受けられるでしょう。
また「<英検公式>英検4級・5級スピーキングテスト」という専用のアプリを使えば、アプリ上でスピーキングテストを受けることもできるので、ぜひ活用してみてください。
英検4級の難易度と小学生の合格率
英検初受験が4級という方も少なくないと思いますが、そういった方からすると「4級の難易度はどれくらい?」や「小学生でも合格できるの?」などと疑問を感じる方もいるでしょう。
そこでこの章では、英検4級の難易度と小学生の合格率について詳しくご紹介していくので、自分のお子さんのレベルに合っているかチェックしてみてください。
難易度は「中学中級クラス」
級 | 難易度 | 出題目安 |
英検4級 | 中学中級程度 | 出題形式や内容が、より実用的に。身近なトピックを題材とした読解問題が加わります。基礎力をぐんぐん伸ばしていきましょう。スピーキングテストも受験可能です。 |
データ引用:英検公式HP
英検の公式ホームページに記載されている情報によると、英検4級の難易度は「中学校中級程度」とされており、より実用的な基礎英語力を試す級としておすすめといえるでしょう。
中学校中級程度ということで、4級の試験には小学校の授業では扱っていない内容も含まれていますが、しっかり対策をして試験に臨めば、まったく歯が立たないというほど難しくはありませんよ。
小学生の合格率は「60.5%」
小学生 | 志願者 | 合格者数 | 合格率 |
英検5級 | 23,631 | 19,666 | 83.2% |
英検4級 | 13,042 | 7,888 | 60.5% |
英検3級 | 5,205 | 2,924 | 56.2% |
データ引用:英検公式HP
公開されているデータが2015年のものが最新であるため少し古い情報にはなるのですが、2015年の合格者数(7,888人)と志願者数(13,042人)から合格率を計算してみると、小学生の合格率は「60.5%」という結果になりました。
この結果から見てもわかるように合格者数は半数を超えているため、やはりそれほど難易度が高い試験ではないことが見えてきましたね。
そのため、”中学校中級程度のレベル”の表記に惑わされず、できることをすれば小学生でも合格することができますよ。
英検4級の小学生向け勉強法
英検4級の試験内容や難易度が分かったところで、ここからは英検4級の小学生向け勉強法をご紹介していきます。
筆記テスト、リスニングテスト、スピーキングテストのそれぞれにおすすめの勉強法をご紹介していくので、どうやって勉強すればいいのか分からない方はぜひ参考にしてみてください。
① 筆記テスト対策
まず最初は、「筆記テスト対策」について。
英検4級の筆記テストでは穴埋め問題や並べ替え問題が多く、英語を読んだり理解するためのリーディング能力が重視されるため、まずは単語帳などを使って英単語力をつけることを意識しましょう。
またそれと同時に文法の種類を覚えたり、前置詞の用法なども覚えられるとスムーズに筆記テストを解き進めることができますよ。
具体的な勉強の流れとしては、
- 英単語を覚える
- 対策問題集を解く
- 過去問を解く
といった流れで勉強をすることが英検4級の筆記テスト対策に効果的です。
② リスニング対策
次に、「リスニングテスト対策」について。
リスニング問題を解く上で大事なことは英語の発音にとにかく慣れることなので、問題集に付属しているCDを使うことはもちろん、YouTubeなどの動画サイトで公開されている子ども向けの英語学習動画などを使って、英語が常に周りにある環境づくりが大事だといえます。
またはじめのうちはまったく英語が理解できないこともあると思うので、そういった場合は親も一緒に勉強の手伝いをしてあげることは必須ですよ。
具体的な勉強の流れとしては、
- 英語をたくさん聞く
- 対策問題集を解く
- 過去問を解く
といった順番で勉強を進めていくことがおすすめです。
③ スピーキング対策
最後に、「スピーキングテスト対策」について。
英検4級のスピーキングテストでは、文章の音読とその文章に関する質問が出題されるため、まずは英語を正しく発音する力が必要といえます。
そのため、筆記テスト対策やリスニングテスト対策と同様に、英語に多く触れることができる環境をつくることが重要ですよ。
具体的な勉強の流れとしては、
- 教材に付属するCDや歌、YouTube動画などで英語をたくさん聞く
- 英語の絵本などを使って音読をする
といったように、聞くことと読むことを繰り返すことでスピーキング対策に効果的であるだけでなく、正しい発音が身につくことでよりネイティブに近い英語力が手に入るでしょう。
英検4級のおすすめ問題集
前章では、”筆記テストやリスニングテストの対策には問題集がおすすめ”だとご紹介しましたが、そう言われても「英検用の問題集は種類が多すぎて何を選べばいいのかわからない…。」と感じる方もいるかもしれません。
そこでここでは、英検4級対策におすすめの問題集を3つご紹介していくので、問題集選びに困っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
それでは順番にチェックしていきましょう。
【CD付き】小学生のためのよくわかる英検4級合格ドリル
- オールカラーで楽しく勉強でき、イラストが多いことで小学生でも飽きにくい
- ドリル内の漢字にはすべて振り仮名が振ってあり、一人でもスムーズに勉強できる
- スマホやパソコンを使用したスピーキングテスト対策ができ、本番の雰囲気がわかる
こちらのドリルは、商品名にもあるように小学生のためにつくられた英検4級対策用ドリルで、じっくり内容を理解しながら学習を進められます。
またこのドリルの巻末には、一次試験(筆記テストとリスニングテスト)の予想問題が収録されているので、学習の成果を簡単にチェックできるのも評価ポイントです。
【CD2枚付・音声アプリ対応】7日間完成 英検4級 予想問題ドリル
このドリルには英検4級に合格するための、7日間分の学習内容のみが収録してあり、
【Day1】:よく出る単語をマスターしよう!
【Day2】:イラストと4つの選択肢にも集中しよう!
【Day3】:よく出る熟語をマスターしよう!
などのように、毎日するべき学習が詳しく記載されているため、勉強の進め方がわからない場合でもスムーズに英検対策をすることができるんです。
また7日間分のテストが用意されているので、試験本番直前の仕上げに使うのもおすすめのドリルだといえますよ。
【音声アプリ対応】英検4級 でる順パス単
- 過去問を分析し、試験に出る順番で単語を学習できる
- ミニテストが付属してあり、単語学習の成果をチェックできる
- 「英語の友」という無料アプリを使うことで、さらに高い学習効果を望める
こちらの単語帳は英検に出やすい単語を集中的に勉強することができ、英検対策の単語帳としてはこれ以上ないほど充実した内容になっています
また英検特化の単語帳ではありますが、学校で習う単語も多く収録されているので、今後の学習に活かせるのもうれしいポイントといえるでしょう。
英検4級の合格に向けた過去問の使い方
英検の対策には過去問を使うことが効果的であることは記事上部でお伝えしましたが、実は過去問の使い方には知っておきたいポイントがあるんです。
そこでこの章では、英検合格に向けた過去問の使い方をご紹介していくので、まだ過去問を使ったことがない方はこれを参考に使い始めてみてください。
過去問は無料ダウンロードできる
そもそも英検の過去問をどこで見ることができるかご存じですか?
実は英検の過去問は、英検公式サイトからダウンロードすることができ、過去三回分の過去問がすべて公開されていますよ。
もちろん冊子などのテキストだけでなくリスニングの音源も公開されているので、家で簡単に演習をすることができるんです。
また解答も公開されているので、当たり前ですが過去問を使うときはしっかり答え合わせまですることを意識しましょう。
過去問は時間を測って解きましょう
実際の過去問の使い方についてですが、過去問を解く時は実際の試験時間を測りながら取り組むことが大事です。
というのも、時間を決めずに解き終わるまでやっているだけでは試験本番で時間が足りなくなる恐れがあるため。
そのため英検4級の場合は、
- 筆記テスト→25分
- リスニングテスト→20分
の時間を測りながら解いてみてください。
また過去問を解く際は、時間内に終わらなかったとしても最後まで解くことが大事で、自分がどの程度の時間をオーバーしているかチェックすることでペース配分の練習に役立てましょう。
英検4級対策に通信教育もおすすめ!
この記事では、”問題集や過去問を使うことが英検対策におすすめ”とお伝えしてきましたが、実は「通信教育」も英検対策に効果的なんです。
というのも、通信教育では個人に合わせた適切な勉強をすることができ、苦手克服や伸ばしたい箇所の集中勉強など、目標や狙いに合わせた英語学習ができるため。
そのため英検4級合格を目標としている場合は、通信教育を使うことで4級合格を達成することに特化した学習に取り組める環境が手に入りますよ。
自宅で英検対策するなら「スマイルゼミ」がおすすめ!
しかし通信教育が良いと分かっても、「種類が多すぎて選べない…。」や「英語に特化した通信教育ってないの?」などと疑問が出てくることもあると思います。
そんな方におすすめなのが、「スマイルゼミ 英語プレミアム」です。
スマイルゼミ英語プレミアムとは、身につけたいレベルに合わせて3つのコースから選ぶことができる英語特化の通信教育です。
コース名 | 詳細 |
HOP | ネイティブの発音に触れる機会を増やすことを目的としており、英語で聞く絵本や歌、ゲームなどの楽しく英語学習ができる教材。1~2年生におすすめ |
STEP | 聞く・話す・読む・書くの4つの教科を目的としており、とくに発音では「フォニックス学習」を取り入れ、知らない単語でも読める力を養うことができる。3~6年生におすすめ |
英検対策 | 目標級を合格するために必要な力と現在の英語力の差を埋めるため、一人ひとりに専用の対策講座が用意され、効率よくステップアップできる。全学年対応 |
英検対策の5級~3級コースでは、問題文と解答分にすべて振り仮名が振ってあるため、小学校低学年からチャレンジしたい方でも使いやすい教材になっており、親が見てあげなくても一人で学習できるのはうれしいポイントといえるでしょう。
英語教育におすすめの小学生通信教育は他にもあるため、気になる方はこちら(英語教育に強い小学生向け通信教育5選)も合わせてご覧ください。
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まとめ
今回この記事では、英検4級について詳しく紹介・解説してきましたが、いかがでしたか?
最後にもう一度、英検4級の試験内容と小学生におすすめの問題集をまとめるので、一緒に振り返ってみましょう。
◇英検4級の試験内容
- 筆記テスト…全30問から構成されており、英語を読む力を測定する(試験時間35分)
- リスニングテスト…全30問から構成されており、英語を聞く力を測定する(試験時間30分)
- スピーキングテスト…全5問から構成されており、英語を話す力を測定する(試験時間約4分)
◇英検4級対策におすすめの問題集
- 【CD付き】小学生のためのよくわかる英検4級合格ドリル
- 【CD2枚付・音声アプリ対応】7日間完成 英検4級 予想問題ドリル
- 【音声アプリ対応】英検4級 でる順パス単
先生